DR650SE パルサーコイルの実験  (2017年2月10日)

DR650SEのパルサーコイル(点火タイミングを検知するセンサ)が
経年変化で壊れる(エンジンが点火しなくなる)という
トラブルが出るようです。

DOT-N(DR650 Owner's 友の会)の掲示板ではだいたい走行4万kmを越えると
この故障が起きるようです。私のDR650SEは走行3万4千kmぐらいですので
そろそろヤバい感じです。

DR650SEのパルサーコイルは単体では売っておらず、ACジェネレータと
一体となったものを買うことになります。これがけっこうなお値段で3万5千円
ほどします。

USAの通販ショップではパルサーコイルのみを売っていますし、
USAの掲示板を見るとRM125のパルサーコイルが流用できるようなことが
書いてあります。そこで私もRM125用のパルサーコイルを買ってみました。
部品番号 32150-05D00 というものです。RM125用のパルサーコイルは
単体で買えます。

実はDR-Z400も同じ事情があって、DR-Z400のジェネレータカバーを
交換する時に、元のDR-Z400のパルサーコイルと比較するために
買ったのです。


DR-Z400のパルサーコイルの様子
 ↓
RM125用のパルサーコイルの取付穴にはツバが付いています。
2つの穴のピッチは同じです。


DOT-Nのメンバーより、パルサーコイル不調のためジェネレータごと交換した後の、
不調の方のコイルを、頂戴しました。
不調は時々起こるんだそうで、テストのためにありがたく戴きました。
RM125用のパルサーコイルから出ている線の色は青と緑/白です。
DR650SEの場合は、青と黒です。
これらはどう繋げばいいのか、オシロスコープでコイルから発生する
電圧波形を観測しました。

RM用コイル プローブのGND=青線、 プローブのフック=緑/白線 【無負荷】


DR用コイル プローブのGND=青線、 プローブのフック=黒線 【無負荷】


RM用コイル プローブのGND=青線、 プローブのフック=緑/白線 【10kΩ負荷】


DR用コイル プローブのGND=青線、 プローブのフック=黒線 【10kΩ負荷】


似たような感じです。
DRの配線の青線をRM用コイルの青線に
DRの配線の黒線をRM用コイルの緑/白線に
繋ぐと、位相が一致します。

無負荷の場合と10kΩ負荷でやってみましたが、
たぶん電気的には互換性がありそうです。


 
実験の様子の拡大写真。


RM用コイルの方が、本体部分は小さいです。
取り付けステーはRM用の方が大きいです。
センスする面は、写真の下側になりますので、センスする距離は同じと
考えていいでしょう。


RM用コイルの取り付け穴にはツバがあります。これは(邪魔ならば)削り取ればいいと思います。
リード線の取り出し方が違います。
センスする面の形は丸と長方形で、違いますね。この部分にマイナスドライバーをくっつけて
オシロスコープで電圧波形を観測しました。


センス面は写真の下側です。


センス面同士をくっつけて取りました。
2つの穴のピッチは同じです。DR用は片方がやや長穴になっていますね。


以上より、若干の加工は必要かもしれませんが、流用できそうです。
保証はしませんので自己責任でお願いします。
パルサーコイル単体だと1/10の価格です。