SSGのバックアップ電池の交換 (2023年8月5日)


もう20年ぐらい前にヤフオクで落札したSSG
(菊水のKSG4500T 0.1MHz〜1040MHz)の
動作が変です。スイッチを押しても操作できないのです。


設定値を記憶していて、次回電源をONにした時に
設定した内容を再現するのですが、どうやらバックアップ電池が
へたっていて、でたらめな設定値を再現するので、おかしく
なるようです。

ハードウェアリセットすると(上蓋のネジを6個外して
上蓋を開け、CPU基板にある押しボタンを押す)
正常になります。その代わり、以前に設定した値は
初期値に戻ってしまいます。

SRAMに記憶する時にチェックサムを計算して、
そのチェックサムも記憶しておいて、起動時に
チェックサムがおかしければ初期化してくれればいいのに。

4時間ほど電源を入れっぱなしにしても回復しないので
電池を交換することにします。


上蓋を開け、赤丸のネジ(2個)を外すと、CPU基板が
入っているシールボックスが取れます。


取れました。


シールドボックスの、赤丸のネジ(2個)を外して押さえ板を
取り除くと、シールドボックスからCPU基板を引き出せます。


CPU基板です。


フラットケーブルを抜きます。
14Cのは1本しかありませんが
16Cのは2本ありますので、わからなくならないように
マジックインキで番号を書いておきました。


CPUは6809です。おしゃれ〜

左からPIA(パラレルI/O)、RAM(8kB)、ROM(2個のうち1個空き)、6809、
一番右がμPD7210(GPIB)です。 とてもシンプル。
ROMのシールから1988年製造でしょうか。


で、問題の電池はROMの上の赤枠部分です。
よくある、3セルを直列に段積みした電池です。


電池を外しました。
ちょっと液漏れして緑青が吹いて腐食していますが、
酷い状態ではありません。


IPAとティッシュペーパーで清掃しておきました(裏側も)。


電池の電圧。だめだ、こりゃ。定格3.6Vの電池です。


オリジナルはNi-Cd電池ですが、Ni-MH電池にしておきます。
厳密には良くないかもしれませんが、Ni-Cd電池はあっても
非常に高価ですので。
このNi-MH電池は¥500ぐらいでした。
そして電池は基板には取り付けないことにしました。


基板には電池の代わりに延長コードをつなぎます。


中継コネクタを介して、電池は外付けにします。


このように、基板の外に押し込んでおきます。
液漏れしても大丈夫なように、電池はビニール袋で
包んであります。

これでハードウェアリセットをかけ、正常に動作するように
なりました。たぶん10年ぐらいは大丈夫でしょう(電池の品質による)。
なお、新品の電池の電圧は3.8Vちょっとありました。