450MHzのクロック生成(その1 失敗)  (2021年2月12日)

アナログデバイセスのDDSーIC、AD9952のクロックを生成します。

AD9952のクロックは最大400MHzですが、かなりのオーバークロックに
耐え、600MHzぐらいでも大丈夫だそうです。
そこまで無理はせず、450MHzとします。

AD9952には内部にPLL発振回路による逓倍回路があり、
20倍まで逓倍できます。例えば、20MHzをAD9952に加えれば
簡単に内部で400MHzのクロックを生成できます。

しかしながら内部のPLL発振の純度はどうしても悪くなり
結局、出力の純度も低下してしまいます。

純度の高いクロックを外部で生成し、それをAD9952に加えたいと
考えました。

そこで、50MHzの水晶発振出力を9逓倍することにしました。
いきなり9倍の450MHzを得るのは難しいので、まず50MHzを
3逓倍して150MHzを得て、それをさらに3逓倍して450MHzを
得ることにします。

50MHzの水晶発振器を秋月電子で買いました。
信号純度は-145 dBc/Hz Typ. @1kHz
というものです。

これの出力(3.3V CMOSレベル)を観測しました。
50Ω負荷(スペアナの入力Z)では重過ぎですので、
1000pFで直流カット後、直列に1kΩを入れてから
スペアナで観測しました。
ズラリと50MHzの整数倍成分が並んでいますね。
方形波ですので、奇数倍成分が強いです。
50MHzでは、出力=-11dBmと、当たり前ですが
一番強くて、150MHzは、50MHzよりも10dBほど
低いです。


50MHz XOの後ろに150MHzのBPFを入れ、
これまた秋月電子で買ったBGA2800(1個¥15という
格安部品です)という広帯域RFアンプで増幅しました。


最初はトロイダルコアを使ったBPFでした。


空芯コイルによるBPFの方が良かったです。


さらにBGA2800によるアンプの後に
450MHzのBPFを入れ、もう一度アンプ、
その後ろに450MHzのBPFを入れました。


その450MHzの出力ですが、、、
スプリアスだらけですね。
元の50MHzも残り、その整数倍の高調波がたくさん
見えます。

基板貼り付け法で簡単に作ってしまいましたが
これではよろしくありません。
作り直すことにします。

3逓倍した後、徹底的に50MHz、100MHz、200MHz、
250MHz、300MHz、350MHz、400MHzを取り除く
べきです。

もうちょっとしっかりと作らないとダメです。