450MHzのクロック生成(その4)  (2021年3月27日)


さて新しいスペアナの画面コピーができないのは
解決しました。

画面コピーの前に、画面の更新を止める必要がありました
(”RUN/STOP”のボタンでワンタッチでできます)。
取説に書いてありました。
アジレントのオシロだとそんな必要はないのですが。
STOPしないと、スペアナの図枠だけが保存され
肝心の測定波形が保存されません。

描画に忙しいのでしょうから、描画しながら保存するのは
できないのかもしれませんが、保存中は自動で
描画を止めるだけのこと(ソフトの問題)です。
まあ、20年以上前のものですから今更文句を
言ってもしょうがないですね。

で、50MHzのXOの出力を観測すると
電源のリップルが乗っているのがわかりました。
電池で動かすと消えます。
CV・CCの電源装置から8Vを基板に入れ、
47μHのインダクタ、100μFのOSコン、0.1μF50Vの
積セラ(50V耐圧なのはDCバイアスによる容量低下を
防ぐため)、そこからXOと3逓倍アンプへ分岐。
分岐した後、さらにフェライトビーズ→3.3Vの3端子レギュータで
XOに加えています。
商用周波数のリップルですから、これはなかなかたいへん。
(だから電池駆動のヘッドフォンアンプがあるわけですね)
いっそスイッチングレギュレータはどうか? などと考えたり。

それはそうと、だいぶ出来てきました。


3逓倍アンプはゲインが30dBあり。じゃじゃ馬です。
作り直して、アンプIC(BGA2869)の入力側と出力側を
シールド板で区切りました。
ICの下のパターンをGNDで区切っただけで安定でしたが
念の為、ICの真上にも銅板を立ててシールドしておきました
(後から追加するは面倒なので)。

450MHzはアンプの前後に同じBPFがあります。
こちらのアンプ(BGA616)のゲインは20dBなのですが、
念の為、このICにも入・出力にシールド板を立てています。

分配器部分の部品は未実装です。これからやります。


角度を変えて。


150MHZ側の基板はシールド板を全部立てて、
弁当箱化してあります。
簡単そうですが、何時間もかかっています。


これが450MHzのアンプ出力。
40MHz~1040MHzの範囲を観測しています。
450MHzは+6.16dBm。
近傍では600MHzが、450MHzより約50dB低いところにあります。


これが第2のBPFを通した、最終出力。
上と同じく、40MHz~1040MHzの範囲です。
450MHzは+2.62dBmになりました。
第2BPFのロスは3.54dB。
BPFはうまく作るとロス2dBぐらいになるようですが
受信機じゃないので、まあいいや、ということにします。

不要成分はみな70dB以上低くなっています。
こんなもんですかね。


これは450MHz近傍をスパン10kHzで観測したところ。
やや裾野が広がっていますが、こんなもん?

あと、分配器を作ってうまく分配できたらクロック部は
完成ということにします。


2021年3月28日
パワー分配器を作りました。
DDSは2個使うので、クロックを2つに分ける必要があるのです。
SUMポートを22Ω(本当は25Ωですが)で終端して
ポート1とポート2(本来は分岐される2出力)の伝送特性を
測定してみました。
実はNANOーVNAというベクトル・ネットワーク・アナライザを
買ったのでした。\10kもしないものでDレンジも狭いのですが
実用になります。

う~ん、あまり良くないですね。
450MHzでのリターンロスは15dBぐらいです
(大きいほどよい)。
ちょうど450MHzで跳ね上がっています。


最終出力の、広域特性です。
DC~3GHzです。
450MHzと900MHzぐらいがピークとして見えます。
900MHzは450MHzから-60dBほど低いです。
クロックなので、これはこのぐらいあっても問題ないでしょう。
その他は450MHzよりも80dB程度低く、ほとんどわかりません。
これがこのスペアナの測定限界です。


これは超狭帯域特性です。
スパン=500Hz。
やっぱりプラスマイナス60Hzにリップルノイズが見えます。
これはアンプに乗っていますね
(9逓倍した後も60Hz離れたところに見えるから)。
450MHzに対して77.7dB低いところにあります。
よく見ると180Hz離れたところにもありますね。

結局、 2つある出力ポートの片方を
 OPENして、 +7.16dBm
 50Ωで終端して、 +3.12dBm
 SHORTして -0.3dBm
でした。
まあ、片方をSHORTさせて使うことはないんですが。

DDSとしては-15dBm~+5dBmが入力されれば良いので
これでいいことにします。

いよいよDDSを動かしますが、、、
自家エッチングではちょっと苦しいので、
業者に出すことにします。
デジタル主体ですので間違いはたぶんないでしょう。
中国の5枚で$4.9の業者です。
送料が$13ちょいかかるので、今まで作った基板も
出しちゃいます。
基板は4種類あって、4種類✕5枚で$19.6、送料が$13で
合計4千円かかりません。

基板が来るまでの間(たぶん2週間ぐらいかかる)、
マイコンのソフトを考えておきます。